食事のあと、アタシはお手洗いに行った
お手洗い前の広場をよぎっていると、背後から小さい男の子がぶつかってきて、風船がふわふわとアタシの横を通過して空にのぼっていく
慌てて手をのばしたけど手遅れ
あっという間に空をただよっていく青い風船
地面にこけた状態のまま男の子は半泣きで風船を見上げていた
アタシはしゃがみこんで彼を立たせると、服を払う
「大丈夫??」
涙がぽとりと落ちたけれど、男の子は力強くうなずいた
そして再び空を見上げている
「風船、飛んでいってしもたな……」
男の子はぎゅっと腕で涙を拭いた
「強いな、男の子は……また風船もらえたらいいな」
そういうと、突然顔の横からピンクの手がにゅーっと出てきて、ドキリとした
いつのまにかピンクうさぎが横に立って、男の子に風船を差し出している
「あ!風船!!」
男の子は嬉しそうに風船を受け取ると、あっという間に駆け出した
その背中を立ち上がりながら見送ると、少年はお母さんらしき女性に合流して何かを話している
二人がこちらを振り返るとペコリと頭を下げるから、思わず頭を下げた
片手はお母さんと手をつないで、片手に風船を持って……
……まるで何かのCMみたい
パフパフと肩を叩かれる
――ピンクうさぎ
「ナイスタイミングでした、ありがとう」
うさぎにお礼を言うと、アタシにも風船を一個差し出してくれる
「アタシにくれんの?
子供じゃないけど、いいの??」
黒のパンツが脳裏をよぎる
うさぎはこくこくとうなずいて、両手の人差し指と親指でハート型を作るとそれをアタシに渡す仕草をした
「ハハッ、ありがとう」
オレンジの風船をもらうと、うさぎはまたハートを作ってアタシに見せてくれた
お手洗い前の広場をよぎっていると、背後から小さい男の子がぶつかってきて、風船がふわふわとアタシの横を通過して空にのぼっていく
慌てて手をのばしたけど手遅れ
あっという間に空をただよっていく青い風船
地面にこけた状態のまま男の子は半泣きで風船を見上げていた
アタシはしゃがみこんで彼を立たせると、服を払う
「大丈夫??」
涙がぽとりと落ちたけれど、男の子は力強くうなずいた
そして再び空を見上げている
「風船、飛んでいってしもたな……」
男の子はぎゅっと腕で涙を拭いた
「強いな、男の子は……また風船もらえたらいいな」
そういうと、突然顔の横からピンクの手がにゅーっと出てきて、ドキリとした
いつのまにかピンクうさぎが横に立って、男の子に風船を差し出している
「あ!風船!!」
男の子は嬉しそうに風船を受け取ると、あっという間に駆け出した
その背中を立ち上がりながら見送ると、少年はお母さんらしき女性に合流して何かを話している
二人がこちらを振り返るとペコリと頭を下げるから、思わず頭を下げた
片手はお母さんと手をつないで、片手に風船を持って……
……まるで何かのCMみたい
パフパフと肩を叩かれる
――ピンクうさぎ
「ナイスタイミングでした、ありがとう」
うさぎにお礼を言うと、アタシにも風船を一個差し出してくれる
「アタシにくれんの?
子供じゃないけど、いいの??」
黒のパンツが脳裏をよぎる
うさぎはこくこくとうなずいて、両手の人差し指と親指でハート型を作るとそれをアタシに渡す仕草をした
「ハハッ、ありがとう」
オレンジの風船をもらうと、うさぎはまたハートを作ってアタシに見せてくれた



