二人を照らす電球の真下で理一に横に寝るように合図されて、くっつくように横たわった

「みさきのことが好きすぎて、みさきの願いなら全部ぜーんぶかなえてあげたいと思うんだよ」

理一がアタシのほっぺたに手を置いてじっと見つめてくる

「だからお前はあの時、俺のこと……めっちゃ大好きだったんだろ?」


……アホ
……アホ理一


答えないまま理一がアタシに語りかけてくる声を聞いていた

教会の扉をバーーンとあけて「好きだー」とか

トラックの前に飛び出して「ボクは死にません、あなたが好きだから!」とか

熱い告白じゃないけれど

でもね

いつもいつも理一の言葉は、いちいちキュンとくるの


「みさきさ……今でも俺のして欲しい事全部してあげたいって思ってくれてる?」

「……思ってない」


いじわる返し

のつもりなのに


「サイコー……」


とマジな顔で言われて(ん?)と眉をあげた


「俺、お前に拒否されればされるほど大変なことになるんだけど」

「大変な、こと……?」


二人で一人用の枕に頭を置くと、顔が近すぎ


「俺自分で気付いてなかったんだけど、実はちょっとかわった性癖らしいんだ」

「はあ……」

「強気で生意気な女に……“すごい、もう無理~”とか言わせたいんだよ」

「強気で、生意気な女って??」


「あ、間違った、厳密には“みさきをアンアン言わせたい”だな」