ずるいって言われても……ねえ……
「さやかは理一くんのこと、すっごいすっごい好きだもん!!」
「だから理一もモロのこと、すっごいすっごい……」
言いすぎかもって思った時は手遅れ
さやかがワンワン泣き始めて、一体どうしたもんかと小さくため息をついたとき
「……き……」
と声が聞こえた
さやかの嗚咽とは明らかに違う声
さやかも泣くのをやめて、驚いたようにパッとベッドに駆け寄っていく
「理一くん!!」
と声の大きさの調節もせずに、呼びかけるから(おい)って思ったけれど……
理一は目覚めたわけじゃなくて、うなされているかのように……うわごとで彼女を呼ぶ
「みさき……」
点滴をしている腕の指先が何かを探すように少し動いていて、さやかはその手を握ろうとした寸前で思いとどまったようだった
理一が呼んでいるのはさやかじゃない、という現実がアタシにまで降りかかる
無駄に胸が痛む
これじゃ、さすがにさやかが可哀想
たまに顔を出す、日頃隠れているアタシの中の天使
理一の手を握ろうと出したさやかの指に細いリングがはまっていて、窓から差し込む光を反射しているように見えた
だけど、それよりも病院のベッドと壁は白くまぶしくて……リングの放つ光を吸収してしまう
過去を黒く塗りつぶしてしまうのか
白紙に戻してしまうのか
大切に書き記して、次の真っ白なページを開くのか……全ては自分次第
「さやかは理一くんのこと、すっごいすっごい好きだもん!!」
「だから理一もモロのこと、すっごいすっごい……」
言いすぎかもって思った時は手遅れ
さやかがワンワン泣き始めて、一体どうしたもんかと小さくため息をついたとき
「……き……」
と声が聞こえた
さやかの嗚咽とは明らかに違う声
さやかも泣くのをやめて、驚いたようにパッとベッドに駆け寄っていく
「理一くん!!」
と声の大きさの調節もせずに、呼びかけるから(おい)って思ったけれど……
理一は目覚めたわけじゃなくて、うなされているかのように……うわごとで彼女を呼ぶ
「みさき……」
点滴をしている腕の指先が何かを探すように少し動いていて、さやかはその手を握ろうとした寸前で思いとどまったようだった
理一が呼んでいるのはさやかじゃない、という現実がアタシにまで降りかかる
無駄に胸が痛む
これじゃ、さすがにさやかが可哀想
たまに顔を出す、日頃隠れているアタシの中の天使
理一の手を握ろうと出したさやかの指に細いリングがはまっていて、窓から差し込む光を反射しているように見えた
だけど、それよりも病院のベッドと壁は白くまぶしくて……リングの放つ光を吸収してしまう
過去を黒く塗りつぶしてしまうのか
白紙に戻してしまうのか
大切に書き記して、次の真っ白なページを開くのか……全ては自分次第



