「あんなところに人おったんや、気付かんかった」
暗くて顔ははっきり見えないけれど、体格からして男の人だということがわかる
「何してんだろーな」
国坂くんは少しその男性を気にしながら歩いている
少し離れてアタシ達と同じ方向に歩く男性
マンションの中に入ると、オートロックを開錠する前に国坂くんはアタシの腕をつかんで(静かに)と小声で言った
「??」
国坂くんはアタシをかばうように立って、アタシが手に持っていた鍵についているピンクうさぎを見ると微笑んでそれに触れた
足音をしのばせた小走りで、突然男がマンションに入ろうと曲がってきてアタシはドキッとした
アタシ達とバッチリ目があって、相手もびっくりしたのかわざとらしくマンションの前を通り過ぎていく
「変なヤツ」
男はものすごく不自然にゆっくり歩いて、何かを気にするかのように周りを見ながら腕時計を確認している
……どっかで、見たことある??
ような、ないような
「家の前まで送っていくよ、暑くなってくると変質者が増えるから」
国坂くんの言葉に甘えて、アタシはオートロックを開錠した
エントランス内に入っても国坂くんはまだ背後を気にしている
「もう一回前を通ると思う、明らかにアイツ変だし」
「たまたまじゃない?
大丈夫だよ」
アタシは半信半疑で国坂くんが見ている方を見た
……ほら、ね
こっちが気にしすぎて相手が不審者に見えちゃっただけ
「じゃあ、あの木の陰で何してたんだと思う?あの男」
「……さあ」
確かに、そう言われると木の陰から出てきた理由は不審だけど
暗くて顔ははっきり見えないけれど、体格からして男の人だということがわかる
「何してんだろーな」
国坂くんは少しその男性を気にしながら歩いている
少し離れてアタシ達と同じ方向に歩く男性
マンションの中に入ると、オートロックを開錠する前に国坂くんはアタシの腕をつかんで(静かに)と小声で言った
「??」
国坂くんはアタシをかばうように立って、アタシが手に持っていた鍵についているピンクうさぎを見ると微笑んでそれに触れた
足音をしのばせた小走りで、突然男がマンションに入ろうと曲がってきてアタシはドキッとした
アタシ達とバッチリ目があって、相手もびっくりしたのかわざとらしくマンションの前を通り過ぎていく
「変なヤツ」
男はものすごく不自然にゆっくり歩いて、何かを気にするかのように周りを見ながら腕時計を確認している
……どっかで、見たことある??
ような、ないような
「家の前まで送っていくよ、暑くなってくると変質者が増えるから」
国坂くんの言葉に甘えて、アタシはオートロックを開錠した
エントランス内に入っても国坂くんはまだ背後を気にしている
「もう一回前を通ると思う、明らかにアイツ変だし」
「たまたまじゃない?
大丈夫だよ」
アタシは半信半疑で国坂くんが見ている方を見た
……ほら、ね
こっちが気にしすぎて相手が不審者に見えちゃっただけ
「じゃあ、あの木の陰で何してたんだと思う?あの男」
「……さあ」
確かに、そう言われると木の陰から出てきた理由は不審だけど



