☆ハイローハート

答えずにいると、「腹減ったね」と理一が体を起こす


そうなるとアタシの体が丸見えになるから、アタシは慌てて起き上がって下着を探した


部屋着を着ると、パラリと何かが落ちてきて指でつまみあげる


蛇腹になってヒラヒラヒラと伸びた……

「あ、見つかった」

……見つかった……って

理一はアタシの手からパシッとそれを奪うと背後に隠してしまった

アタシがなんとも言えない微妙な顔をしているからか、理一がニヤニヤ笑いながら「ゴムつけなきゃ困るだろ?」と何食わぬ顔でパンツを履いている

「一体何個持ってきてんのよ」

「別に何個持って来ようとか考えてないけど、あった分つかんでポケットに入れてきただけ」

…………キスといい、エッチといい
成り行きでしたんじゃなくって、理一にとっては想定内らしい

っつか、どっちにしろやる気マンマンやん……


ふらつきながら「ドーナツ取って来る」と立ち上がって、アタシはドーナツとスープ・コーヒーを入れた
サラダは食べる気がしなくて冷蔵庫に入れておく

理一はパンツ一枚の姿でソファーに座って「うげっ、きもちわりー」なんてテレビに向かって独り言


さすがにこの暗さの中ドーナツは食べれないだろうと、電気をつけた


二人で今日二回目のドーナツ


「甘い」

「甘いね」


「なんか、さすがに今日一日ドーナツしか食ってねーと、白いごはんとか食いたくなるな」

と理一が言うから、うなずいた


「明日の朝は、近くのガスト行かねえ?」

「ガスト?近くにあるん?」

「あこのチャリで行けばいいじゃん」


……そこまで聞いてハッとした