☆ハイローハート

そうだ……

当たり前のようにキスされたけど、それ自体おかしい

アタシは自転車をこぐ理一の肩をうしろからトントン何度も叩いた


「そもそもなんでチューなんかすんのよ~」

「うっわ、そこに戻んのかよ」

「だから家に入ったらあかんってゆったやーん」

「お前がドーナツ買いすぎるからだろ」


……今日もドーナツ買いすぎたしッッ


「ドーナツ食ったら帰ってよォ
チューは関係ないやんか~」

アタシは更にポカポカ叩く

「だって、みさきがチューしてくださいみたいな顔してるから」

「してないってば
どんな顔よ」

「……っんか、みさきの口見てたらしたくなったんだよ
いやならいやって言えよな……
じゃーしねえし」


……“いや”もなにも、全部不意打ちでしてきたやんか


赤信号で自転車が止まったから、一度後ろから降りた

「イヤって言ったってするくせに」

「いやがることはしません」

「不意打ちでするやん!!」

「……声でか」

「話そらさんといて!!」

「……あんまりうるさいと、車がガンガン走ってるここで口塞ぐぞ」


……!!

アタシは両手で口をおさえてちょっと離れた

青になった信号を見て理一が再び自転車を漕ぎ出す

「もうみさきうるさいから遠回りヤメタ
もう帰る
早く乗れ」

と言われて、アタシは後ろに飛び乗った