休日
昼過ぎ
自転車
風の中に聞こえる理一の声
少し遠回りして通った市民公園の中からは、噴水で遊ぶ子供たちのはしゃいだ声が聞こえてくる
「アタシ?
アタシは……ジョシュ・ハートネットやな」
「誰だよ」
「ハリウッド俳優やん!
もう、頭のてっぺんから足の先まで好き」
「……へえ」
「ジョシュが着てるシャツに入るしわまで好き」
「そういやあこも“全てを捨ててもいいと思える男はジョニー・デップだけ”とか言ってたな……
キミら、そういうとこまで似てんね」
理一と話していてもあことの共通点がたくさん出てくるって、すごい
駅の建物が見えてくるとアタシは自転車を降りて、理一は近くの銀行の前に自転車を置きに行った
駅の階段をあがると自動券売機の向かいにミスドがある
その階段の下でアタシが理一を待っていると、どこかから聞こえる口笛
まわりを見回すと、大学生風の男二人がこっちを見ていて、手を振られてしまった
……目が合った
と視線を逸らすと、またこっちの注意をあおぐように口笛が聞こえてくる
チャリキーを手の中でポンポン跳ねさせながらやってくる理一が見えて、そっちに歩み寄った
階段をあがりかけた理一についていくと、突然理一が止まってバッと振り返る
「……どーしたん?」
と面食らって聞くも、理一はアタシをじっと見て、アタシの背後を見ると、せっかく昇った階段をおりてしまう
「忘れ物?」
「こっち」
と手を引かれたのは、階段横にひっそりとある小さなエレベーターだった
昼過ぎ
自転車
風の中に聞こえる理一の声
少し遠回りして通った市民公園の中からは、噴水で遊ぶ子供たちのはしゃいだ声が聞こえてくる
「アタシ?
アタシは……ジョシュ・ハートネットやな」
「誰だよ」
「ハリウッド俳優やん!
もう、頭のてっぺんから足の先まで好き」
「……へえ」
「ジョシュが着てるシャツに入るしわまで好き」
「そういやあこも“全てを捨ててもいいと思える男はジョニー・デップだけ”とか言ってたな……
キミら、そういうとこまで似てんね」
理一と話していてもあことの共通点がたくさん出てくるって、すごい
駅の建物が見えてくるとアタシは自転車を降りて、理一は近くの銀行の前に自転車を置きに行った
駅の階段をあがると自動券売機の向かいにミスドがある
その階段の下でアタシが理一を待っていると、どこかから聞こえる口笛
まわりを見回すと、大学生風の男二人がこっちを見ていて、手を振られてしまった
……目が合った
と視線を逸らすと、またこっちの注意をあおぐように口笛が聞こえてくる
チャリキーを手の中でポンポン跳ねさせながらやってくる理一が見えて、そっちに歩み寄った
階段をあがりかけた理一についていくと、突然理一が止まってバッと振り返る
「……どーしたん?」
と面食らって聞くも、理一はアタシをじっと見て、アタシの背後を見ると、せっかく昇った階段をおりてしまう
「忘れ物?」
「こっち」
と手を引かれたのは、階段横にひっそりとある小さなエレベーターだった



