HELLO

用がない限り、『片桐病院』にはもう2度とくることはないだろうと思っていた。

それが今、きている。

「百合子ちゃん、どうしたんだろ?」

嫌な予感がすごくするのは私の気のせいであって欲しい。

そんなことを思いながら中に入ろうとした時、
「杏樹やないかい」

その声に視線を向けると、
「親太朗」

親太朗が目の前にいた。

「何や、杏樹も呼ばれたんかい?」

「杏樹もって…親太朗も、百合子ちゃんに?」

そう聞いた私に、親太朗が首を縦に振ってうなずいた。

「いきなり早よきて言われて。

ちょうどお昼休みやったからよかったけど」

「百合子ちゃん、何があったのかしら?」

「俺もようわからん。

とりあえず、中入ろ」

私たちは病院の中へ入った。