そっと音をたてないように立ち上がる。



前もって用意しておいた“今までありがとう”とだけ書かれた手紙



それをレツの枕元に静かに添える。



“今までありがとう”だなんて…何て私はズルイんだろう。



サヨナラは言えない。そんなハンパな気持ちでレツ達から離れようとしている自分が笑える。



でも言えないんだ…その言葉だけはどうも言えそうにない。




だから許して。こんなハンパで最低な私を…


サヨナラを言わない事を許して