『親父はずっとアメリカの社にいた……』 そう言ってミサキは珍しく言葉を続けて話し出した。 親父はずっとアメリカの会社にいた。 本当にずっと、それこそ俺達が小さいときからずっと ハッキリいって親父との思い出なんてこれっぽっちも残ってない むしろ思い出になるような物なんて存在してさえないと思う。 親父は俺達なんてどうでも良いんだ。会社がデカくさえなればいいんだ