水色王子とピンク姫



すると雪佳のお父さんは深刻な顔になった。


「春香ちゃんは…まだ、あの時のこと…」


「父さんっ」


雪佳のお父さんが何か言いかけたけど、雪佳が遮った。


「…あの時?」


雪佳は、黙ったまま固まっている。


それを見て雪佳のお父さんは微笑みながらため息をついた。


「なんでもないよ。じゃ」


そう言って小走りでどっかに行った。


「…何でいんの?」


やっと雪佳が動いた。


ってか、あたしは病院に居ちゃいけないんですか!


「インフルエンザの予防接種をしに!」


そう言ってあたしは注射をした所を見せた。