君が愛した教室


「『ちゃんと俺がサポートしてやるから』…だって。」

家に帰ってから、そう何度も口に出してはにやけてしまう。
一人部屋で何やってんだろって感じだけど、でもやっぱり嬉しい!


嬉しい……けど。

本当のこと、言えなかったな。
私は文系に進むつもりなんだって事。


私は昔から世界史に興味があった。
広い広い世界。
その世界を知り、いつか旅してみたい。
それが、夢だった。
でも、そんな夢が覆るくらい、私にとって先生の存在は大きくなってしまった。



ねぇ、どうしたらいいのかな?


私は、先生のためにずっと思いつづけてきた夢…捨てちゃうの?



もうわかんないよ
わかんない



先生なら、何て言うのかな?


いくら考えたって、答えは出ないのに。

私は何度も、心の中で先生に問い掛けた。



貴方なら、正しい答えを教えてくれますか?