「初屋敷にもどるぞ」


先生は突然そんなことをいった


「えっもういいんですか?」


「ああ」

そして屋敷にもどりながら先生はこんなことをいっていた



「小学生が猿龍寺を読めると思うか?」

「えっと…どうでしょうか?」
「鯉も漢字でなんか読めるわけない」

たしかに…
「じゃあだれかに聞いたとか…」
「…とにかくいったん戻ろう」