やがて、ピアノの音がやんだ。 「あ……」 終わっちゃったよ。 もっと聞いてたいな……。 「森山くん?」 「……え?」 話しかけてきたのは、佐々木さん。 俺がいたほうのドアから出てきたらしい。 「何してるの?」 「……えーと……その、ですね……」 やば、恥ずかしい。 俺、顔真っ赤なう。