Escape from the DEAD

「ん」

話の途中で紅が顔を上げ、教室の壁にかけられた時計を見る。

午後三時二十分。

そろそろ要と約束した合流時刻が近づいている。

三時半に正門で合流。

それまでは何とか持ち堪えていると彼は言っていた。

「相沢君、待っててくれてるかしら」

携帯を制服のポケットに入れて、芹が呟く。

「待ってるさ」

紅はスッと立ち上がった。

「あの男は義理堅い性格と見た。信頼できる男だと思うね、私は」

「へ…へぇ~…」

じと目で芹が紅を見る。

(な、何よ…知り合ったばかりの癖に信頼し切っちゃってるじゃない…私の方が相沢君の事はずっとよく知ってるんだからっ)