Escape from the DEAD

そんな中、多少知恵が回る者や冷静さを失わなかった者達だけが、屋上に逃げるという選択肢を選んだ。

ここにいる数十人の生徒がそうである。

彼らは協力して屋上へと繋がるドアの前に机やパイプ椅子でバリケードを作り、ゾンビ達の侵入を防いだ。

恐ろしく数の多いゾンビだったが、幸いにして知能は低下しているらしく、バリケードを引っ掻く程度の事しか出来ない。

当面はこれで安全を確保する事ができた。

…だが、いつまでもここに篭城している訳にもいかない。

空腹、喉の渇き。

それらも手伝って、篭城した生徒達に苛立ちが見え始める。