Escape from the DEAD

要の言葉に紅は答えない。

答える時間はなかった。

「……!」

要が身構える。

芹がそんな彼の背中に隠れる。

大声で話している間に、また別のゾンビ達が近づいてきていたのだ。

「流石に人望のある奴は違うな、クラス委員。ゾンビになっても人が集まってきて何よりだ」

小馬鹿にしたように言う紅。

悔しいが、芹とて今は反論している時ではないのはわかる。

ゾンビ達の囲みを突破するのが最優先だ。

「廊下を駆け抜けた先に一階に続く階段がある。そこまで走るしかない」

要が拳を握り締めた。