調べてみると、芹の制服、そして屋敷の土蔵に置いてあった狙撃銃のレミントンM700、自動拳銃のブローニングHP、それから7.62ミリNATO弾と9ミリパラベラム弾が持ち出されている。

これは芹が誰かに連れ出されたという事ではなく、恐らくは彼女自身の意思でこの屋敷から出て行ったという事だ。

「そんな…どうして…」

俯き、唇を噛んで要は呟く。

と。

「お前さんのせいだぜ、坊主」

要にそう告げたのは、芹に銃の使い方を教えていたあの組員だった。

「わかるだろう?あのお嬢ちゃんは答えを待っていたんだ。お前さんがどっちを選ぶのかをな」