乾いた音と共に、38スペシャル弾がゾンビの後頭部に命中する!

「あ、当たった!」

思わず声を上げる芹。

彼女は頭脳明晰な分、要領も飲み込みもいい。

一度射撃を成功させれば、すぐにそのコツを掴んで。

「もう一発!」

次々とゾンビ達の頭部に射撃を命中させる!

不死身のゾンビといえど、弱点の頭部を撃ち抜かれれば弱い。

たった一発で、糸の切れた操り人形のように倒れていった。

「来生、今のうちに!」

要は芹の背中を守りながら、軽トラの方へと進む。

二人がその荷台に乗り込んだのを確認して。

「出発する!」

紅がアクセルを踏み込んだ!