そんなゾンビどもを木刀や金属バットで撲殺しながらも、要達は芹の行方を捜していた。

それ程遠くに行っている筈はない。

人波に流されただけなのだ。

芹もこちらと合流しようとしているに違いない。

なるべく早い内に合流しないと、少しずつ時間は経過している。

…あと三時間もすれば完全に日が暮れるのだ。

夜になれば探すのはより一層難しくなる。

一晩芹に単独行動させるというのは、とても危険な事だった。

「急いで探し出さないと…!…来生…!」

要は焦燥に駆られた表情を浮かべた。