ゴクリと喉を鳴らす。

芹は神妙な表情で、机の上に置いたままの拳銃を手に取った。

…想像していた以上に重い。

子供の頃に近所の男の子が持っていた玩具のピストルとは、全然持った感触も違った。

この引き金を引いて出るのは、プラスチックの弾ではない。

鉛の弾丸、38スペシャル。

当たれば痛いでは済まされない。

本当に相手を傷つけ、下手をすれば死に至らしめる凶器。

それを重々承知した上で。

「……ごめんなさい。お借りします」

芹は拳銃と弾薬を制服のポケットに入れた。