★海翔side
…正直真面目ばっかのクラスだ。
俺は真面目じゃない。
簡単に言うと逆の性格だ。
小学校のころは勉強全然してないし。

でも1つ楽しみができた。
それは、前の前の席の女の子。
髪が長くて、2つに結んでいる。
身長は俺よりも高い。
可愛いな…。
思えばそのときから俺は美月のことが好きだったのかもしれない。

入学式が終わって、クラス内の自己紹介。
出席番号順だから女子は後の方。
「○○小学校から来ました、新宮美月です。趣味はお菓子作りです。よろしくお願いします。」
彼女はそういった。
お菓子作り…似合うな。
そう思っていたら先生が
「得意なお菓子は?」
そういった。
「んー…ケーキかな?」
微笑しながら答えいすに座る。
可愛い。
俺は彼女が好きだ。
今日、恋をした。
でも彼女は俺なんか興味ないだろう。
別にカッコいいわけでもない。
頭がいいわけでもない。
スポーツが人並みにできるだけだ。
そんな彼女が振り向いてくれるわけがない。
そんなことを思っていた。