私を救った王子様

詩織に手を引っ張られる形で歩いていく。

ふと、桜並木に目をやると
大きな桜の木の下に

制服を着くずした男の子が立っていた。

思わず、見入ってしまう程の綺麗な顔立ちで、
クリーム色がこれ以上無いくらいに似合った髪が、桜と一緒に風になびいて揺れていた。

私は…一瞬で恋に落ちた。

この恋が、私や周りの人の運命を大きく変えるとも知らずに…