【完】くすぐったがり彼女


大の言葉にハッとする。



「くすぐったがり?」



「うん。結構いるぜ?」



大は余裕そうな笑みを浮かべると、学食のから揚げ丼を一気にかき込んだ。



「笑われると、気持ち冷めたりしない?俺、一気に冷めちゃったんだけど」



「だからお前は、おこちゃまだって言うんだよ」



「は!?なんでだよ」



「お前な、エッチ=ロマンチックなもんだって勘違いしてねえ?」



大は箸で俺を指しながら、呆れたような表情で俺を見た。



「全部が全部、ドラマみたいにロマンチックにいかねえのが現実なんだよ」



グサッ!



俺の心臓に大の言葉が突き刺さる。



確かに、俺…エッチってそういうもんだって思ってたかも。