【完】くすぐったがり彼女


「お前、その後送りもしなかったのかよ。最低じゃん」



次の日。

同じ大学で親友の大(マサル)に相談したら、そんな答えが返ってきた。



「なんで最低なんだよ。せっかく決めようと思ったのに。悪いのは真紀だろ?」



「バカ…お前どんだけおこちゃまだよ」



大はそう言って、学食の端の席に俺を誘うと、俺に説教を始めた。



「お前なあ…真紀ちゃんがくすぐったがるのは仕方のないことだろ?そこ責めてどうするんだよ」



「仕方がない?」



「くすぐったがりなんだろ?別に悪気があったわけじゃないだろ?」