―カラカラカラ…
光はゆっくり窓を開けながら、さくらに言った。
「僕がここから飛び降りたら、僕の両腕を切断して」
光が自ら命を絶とうとしたのは、生きている人間からより、死んでいる人間からの方が、さくらがミッションを実行しやすいだろうと考えたからだ。
「ひ…光…?」
"「冗談でしょ?」"と言わんばかりにさくらが光の顔を覗き込むと、光は泣きそうになりながら微笑んでいた。
「後はよろしくね」
―ポンポン
光はそれだけ呟いて、さくらの頭を撫でた。
そしてくるりと窓の方へ向き、窓に手足をかけた。
「ひか…る…?」
最後に振り向いた光は、すごく切ない顔だった。
"もうこれ以上名前を呼ばないで…生きていたいと願ってしまうから"
"出来ることなら、もっとさくらちゃんといたかった…もっと皆といたかった"
そんなふうに光は思っているようだった。
「バイバイ、さくらちゃん…」
最後は、涙を溜めて小さな声でそう言った。

