「行くぞ…由美」
「…え?あ…うん…」

放送が切れ、すぐに大輝が恋人の由美の手を引いて教室から出て行った。

ピエロから、少しでも逃げようと。



大輝に続いて、真一も口を開いた。

「愛、俺達も行こう」
「え?で、でも…桃香が…」
「いいからはやく行くぞ!」

愛も真一に引かれる形で教室を出た。



「光…」
「うん…僕達も行こうか」
普通なら、こんな状態の桃香をほおって置くはずない優しい光も、さくらと一緒に何処かへ行ってしまった。




しかし、悠也は彼らのことをなんて冷たい奴らなんだ。とは思わなかった。

自分も拓海の死を目の前で見て、危機感を感じた。


当然の判断。

逃げなければ。

ピエロからもプレイヤーからも…