「絵里〜!見てこれ!」


そんな2人の所へ小走りで来たのは、同じく四組で、絵里の友達の中川愛。

絵里より少し明るめの茶髪にポニーテールがよく似合っている。

イメージで言うと、テニス部に居そうな感じ。

まぁ、テニス部ではないけれど。



「愛っ!なに?」


愛が手に持っていた数枚の紙、それは遊園地の無料チケットだった。


「さっき真一と校長先生に言われて資料運ぶの手伝ったら、お礼にってくれたの。ねっ真一!」
「おう、ラッキーだよな」

愛と一緒に来たのは、山本真一。四組で、悠也と仲が良く、愛の彼氏でもある。

男子にしては長い髪も、彼の堀が深くクールな目元で、ハーフみたいな顔にはよく合っている。

また、身長が179㎝と高く、まるでモデルみたいにスタイルがいい。


このような外見のせいかクールに見られがちだが、性格は明るく、よく冗談を言うような子。



そんな完璧な見た目の彼と並んで"イケメン"と称されるのは、真一の親友でもある悠也。


悠也は、真一より身長は低いが、174㎝と小さい訳では無かったし、顔がとても整っている。

綺麗な二重の目に、鼻は高く鼻筋が通ったハッキリした顔。

明るすぎない茶色のショートミディの髪をワックスで立たせている。


その上頭も良く、スポーツもそつなくこなす。また真一と違い、雰囲気も柔らかいため、人気があった。


そこは真一も認めているし、正直悠也の外見を羨ましくも思っている。