「死……ぬ………」
―嫌だ。死にたくない。
ならば爪を剥がす?このペンチで?
前にサッカーの試合中、相手と足が絡まり、ちょっとした事故といってもいいほど派手に転んだ。
その時、左足の親指を骨折して爪まで剥がれたっけ。
骨折との併発だったからかもしれないが、かなり痛かった。
大体、事故で剥がれるならともかく…自分で剥がすなんて出来るはずがない。
けれど、やらなければ…待っているのは死。
拓海のこともあったから、ハッタリなどではないだろう。
確実に殺される。拓海のように。
ああ、どうしてあの時逃げてしまったのだろう。
ちょっと考えれば分かったことなのに。
学校を飛び出したからといって、逃げられるはずがないと。
どうせ、このゲームから解放されないのなら、逃げようなんて思わなければ良かった。
そうすれば、こんなペナルティーを受けなくて済んだのに。
恐怖と後悔が渦巻いた。

