そんなシンとした空気を破るように、再び放送が入った。
『先程申し上げるのを忘れておりましたが、制限時間は一時間半です。また、その間ピエロは狩りをしないのでご安心下さい』
大輝に対して不謹慎かもしれないが、正直少し安心した。
ピエロが狩りをしないのなら、今は逃げたり隠れたりする必要がない。
もしかしたら見つかってしまうかもしれないという不安で、ピリピリする必要もなくなる。
でも、ピエロから逃げなくても良いとはいえ、どうしたら良いのだろうか。
この場に居た方がいいのか、居ない方がいいのか。
ここに居たからといって、何か出来るわけでもないし、下手に大輝を励まして、大輝の神経を逆撫でするようなこともしたくない。
それに正直、大輝の姿を見ていたくなかった。
ペナルティーを受ける姿はもちろん、失敗してピエロに殺される大輝なんて見たくない。
けれど、見たくないからといってこの場から離れるのは、なんだか冷たい気がする。
そんな事を考えて、結局悠也はその場に残ることにした。
他の皆も同じように思ったのか、疲れでぼーっとしているからかは分からないが、ここから離れる人は居なかった。

