【完】4月1日の恋

病院に着くと、あたしは真っ先に受け付けに向かった。



隆がいる部屋の番号を聞くと、「203号室です」と答えてくれた。



…嘘じゃなかった。



隆はほんとに、この病院にいるんだ。




あたしはエレベーターで2階へと上がる。



1人で乗ったエレベーターの中には、あたしの鼓動だけがドクドクと速さを増して響いていた。



バンッ!!



病院だからって静かに開けてなんていられない。



真っ先に目に入ってきたのは、両足に包帯をグルグルと巻かれて吊されていて、左腕も足と同じように包帯が巻かれてある隆の姿だった。



そして顔には、ガーゼがたくさん貼ってあり、どれも少し血が滲んでいた。