【完】4月1日の恋

「隆!!大丈夫?」



すると隆は、あたしにゆっくりと顔を向けると、「大丈夫。事故っちゃっただけ」と微笑んだ。




なんでそんな状態で微笑むことができるのよ。



それに、こんな状態なのに…なんで真っ先にあたしに電話したのよ?



辺りを見回しても、家族の人はいない。



「美優が来てくれて…嬉しいよ」



まだ少し掠れた声でそう呟くように言う隆に、ドキッとした。



隆…そんなこと言われたら期待しちゃうじゃん。