「はああああ」
朝、アタシは先輩の隣で大きなため息をつく。
「ん?どうした?」
隣にいる先輩は午前ティーを飲みながら顔を覗き込んできた。
「きゃっ!」
昨日の夢(妄想)と一緒!
おもわずアタシは先輩から体を遠ざけた。
「何?感じ悪ーい」
そう言って先輩はさきに行ってしまった。
「あ、待ってください!」
はあああ。
アタシって本当に馬鹿だよな。
でも、よりによってマジで聖夜先輩の事す…好きになるなんて…。
今でも信じらんない。
1日、1分、1秒で本当に何が起きるかわからないんだな。
もしかしたらこの後事故るかもだし、他の運命の人見つけるかもだし…。
せ、先輩に彼女ができるかもだし!
そんな事思ったら急に腹が痛くなってきた…。
そのとき。
「聖夜君!」
めちゃくちゃ可愛い女の子が聖夜先輩に話しかけていた。
「ん?な~に?」
聖夜先輩、完全に獲物を発見したときの目だ。
「あの…少しお話があるのですが…」
女の子は顔を赤らめて、人差し指と人差し指をくっつけて言う。
あの、上目遣いは反則だ。
「じゃあ、屋上で話そうっか?誰も来ないし…ね」
そう言って先輩達は行ってしまった。
――う…嘘でしょおおおおおお?!