「本当に違うの!ね?アタシの趣味知ってるでしょ?」
「でもその反対の人に恋するのが少女漫画では鉄板でしょ?」
帰り道、アタシと澪ちゃんが話す。
沙希ちゃんは彼氏のとこに帰っていった。
「私はいいと思うわ、亘理先輩。なんだかんだで守ってくれそう」
「絶対ない!不良なんか嫌いだもん!」
これでよく不良なんかに絡まれるようになったら…。
「あああああ!!」
「そんなことないから」
なんだかんだでアタシは澪ちゃんと別れた。

――ピピピピ。
「んん~っ」
よしっ!今日は起きれた!
アタシは制服に着替えて、スキップで沙希ちゃん家に向かった。
「おはようございま~す」
「おう、今日はまあまあだな」
先輩はボタンをしめながら出てきた。
「聖夜先輩、準備できてないじゃないですか」
「そんなことねぇよ?」
そう言って聖夜先輩はまた先を歩いて行った。
「ま…待って」
そして、コンビニに寄ってアタシは午前ティーを買った。
「はい、先輩」
「ありがと」
そういう先輩の手にはパン。
「え、朝食?」
「そうだよ」
育ち盛りの…、ってまた言ったら怒られるかな。
「さ、行くか」
なんだか今日の先輩は優しかった。

「ふぅ~」
「おはよ、唯。なんか顔赤いよ?」
「えっ?!」
「ん~どっちかっていうとピンク♪あ、メイクしてる~?」
「してないしてないっ!」
アタシ、なんか変だ。
先輩の事考えるだけで、ドキドキする…。
「…アタシ」
「先輩のこと?」
澪ちゃんが優しく言ってきた。
その笑顔はあの、朝の先輩のようだった。
「アタシ、先輩…」
もう、何も考えられない。
この気持ちは…。
「恋だね☆」
沙希ちゃん!!
そんなにストレートに!!
「唯、顔赤いよ?大丈夫?」