「舞緒っ!」


「茜…。」


「今更だけど、留学おめでとう。向こうでも頑張ってね!」


「茜…サンキュ。お前のおかげでちゃんとやってけそう」


「それなら、よかった! 来たかいがあるよ」


「茜……ご…」

舞緒が何か言いかけたとき、空港内に放送が入った。

♪~♪~♪~

「まもなくー……」


「舞緒っ、飛行機、行っちゃうよ…?」

「行く前に、言いたいことがある」

「何?」

「……帰って来たら、必ず迎えに行く。だから、5年後まで待ってて…」


それは、舞緒からの突然のプロポーズで………。



私は涙を流しながら、

「はいっ!」


と答えたー……



まだまだ子供な私たちの精一杯の第一歩。



あなたの隣をずっと歩いていくこを誓って、私はあなたを見送った。





-fin-