「猫ってお風呂嫌がるんだっけ…」
クロを風呂場まで入れれたはよかったものの、その後はすごく手こずった。
ブルブルしちゃうから、服はびしょ濡れだし…。
でもタオルで乾かしてあげた後は、私の膝の上でゴロゴロ気持ちよさそうにしている。
「それにしてもクロ、昨日来たばっかりじゃない。いつも週一ペースなのに珍しいね。」
にゃあ
「もしかして合コンどうなったか気になったの?」
またしてもにゃあ、と反応するクロに笑いが漏れた。
クロにはその週にあったことや、これからのことなどを話しかけているのだ。
もちろん私が勝手に話してるだけなんだけど、それでもクロが聞いてくれてるような気がして、クロは大切な話相手となっているのである。
「クロほどいい男の子はいなかったよー、なんてね。」
にゃあにゃあ
(あ、嬉しそう。)
喉のあたりを撫でていると、ゴロゴロと気持ちよさそうに鳴いた。
「くろ、大好き。」
そう言ってやると、また嬉しそうに鳴いた。
