「亜子〜っ…」
閉じていた目を開くと、泣きそうな顔したヨウが映る。
「ん…大丈夫大丈夫…ゴホッゴホッ…」
激しく咳込むと、優しく背中を摩ってくれるヨウの存在にほっとしている自分がいた。
(…って!!)
「ゃ、やだヨウっ…!?…コホッ…なに、すんっ…」
「じっとして、暴れると熱上がるよ?
汗かいてるから着替えなきゃダメだよ」
ね?というヨウがパジャマのボタンを外していく。
確かに着替えなきゃなのは分かるけど、でもこれとそれとは話が違う…。
とは思っていても、本当に力が入らずへろへろで何の抵抗も出来ない。
「コホッ…ヨウ…ヨウ……待って…」
「あーこー?ダメだって、病人は安静に!」
この男、事の次第の重大さに気づいてない。
あらん限りの力を振り絞ってヨウに倒れ込む形で押し倒した。
