ブーッブーッ
「…ん…？」
何時の間にかうたた寝していた私は携帯のバイブ音で、現実へと戻された
枕の横で光っている携帯は誰かからの着信を知らせている
「え？健介？」
ディスクには健介の名前があった
一体なんの用？
「…もしもし？」
『あ、恵梨か？いきなり悪いな』
話す健介の後ろではガヤガヤといろんな音がする
どうやらどこかのお店にいるらしい
「別に大丈夫だけど…。どうかしたの？」
『あー…。なあ、今ヒマか？』
「まあ、ヒマっちゃヒマだけど」
『なら、飲みこねぇか？』
…え？
「い、今から？だってもう7時過ぎてるし、今から行ったら9時くらいになっちゃうよ？」
『いや、なんかさ…。俺の携帯の中の写真勝手に友達が見て、恵梨のこと可愛いから連れて来いとか暴れんだよ…。ったく、酔っ払って女の子連れてこい！ってさっきからうるせぇの！』
あきらかにめんどくさそうな健介の横からおーとか女の子ーとか、不気味な雄叫びが聞こえてくる
…これ、私大丈夫かな？
