「じゃ龍貴君、明日の6時入りだからね」

近藤さんはスケジュールを確認し、その場を後にした



「…ったく。あんた1人でも帰れるでしょ」


「いや、俺は今や超有名人なんで。簡単に電車とか乗れないんすよー」



…こ、コイツ

また殴られたいのか



私は相手にするのを止めて、先に車に乗り込んだ



その後に続けて、龍貴も乗る


いつもなら顔が見えるからと助手席には乗らないが、今日は黙って助手席に乗ってきた



「ちょっと…。あんた前でいいの?」


「うん」



なんだか違和感を感じながらも私は車を出した