ああ、そうだ。鍵。 ふと足を止め、丁度いい 明かりを利用し、カバンの 外ポケットに空いた手を入れて探る。 「いるよ」 あったあった。 何も付いていない、家の鍵一本 手にして。 「あの子」 女性の後ろを通り過ぎた。 さっさとお風呂に入って 復習だ。 鍵を差し込み、回す。 カチャリ。軽い音がした。 「あの子って………高校生じゃない!」