馬に見とれていると

「こら!大人しくしろ!」

「ヒヒンッ!!」

小屋の外から声が聞こえた


雪乃は
声の方へまわってみる


すると
そこには一人の男と
大きな栗毛の馬が暴れていた


馬は前足をあげて興奮している様で

男が必死でなだめているが
一向に収まる気配が無い

雪乃は
彼らに近づいた

「あの…大丈夫ですか?」


雪乃の声に男が気づき
慌てて頭を下げる

「これは…!
姫君!!
このようなところに来てはお召し物が汚れてしまいます。」