サラサラと水が流れる音が支配する中
女神官はゆっくりと
笑みを浮かべる


「それはそれは…
クリス様ともあろうお方が
何と軽率な発言をされる事か…。

言葉を慎みなさい。
ここは聖なる神殿。
そして私ここを治める神官で
皇女アマリエスですよ。

いくらクリス様といえど
これ以上の無礼は許しません。」



「無礼は詫びます。
しかし
私の質問に正直に答えてくだされば
すぐに終わる事。

関係ないとおっしゃるなら
ハッキリとお答えください。」


二人とも一歩も譲らなかった
アマリエスは知らぬ存ぜぬの繰り返し


しかし
クリスは粘り強く何度も訪ねた


そして
最初に根を上げたのは
アマリエスだった


「ええぇい!!
うるさい!

知らぬと言っているだろう!?
こんな玉くらいなんだというのだ。

そこにいる側室に直接聞いてみたらよかろう!
賊が私の話をしたのか
それとも
私を見たのかとっっ!!」


!!

アマリエスの言葉に
そこにいた全員が顔を上げた