「じゃあ、
力づくでも連れていくぞ!!」
しびれを切らした
小柄な男が雪乃に手を伸ばした
「イヤァッ!!」
雪乃が身をよじって抵抗した時
「グァオオオゥ!!」
大きな雄たけびとともに
壁の上から
巨大な獅子が飛び出し
雪乃の前に立ちはだかった
強靭な肉体に
引き締まった足
キャラメル色の豊かな立て髪
その首元には
金の糸で縁取りされた濃い紫の
旗が下がっていて
旗には翼を持つ女神が刺しゅうされている
それは
まぎれもなく
帝国第二皇子クリス・ムラドの紋章
雪乃は
自分を守るように
立ちはだかった獅子に抱きついた
「マリモ!!」
マリモも嬉しそうに喉を鳴らす
「な、なんだこの獅子は?!」
小柄な男は
マリモの姿に数歩後ずさる
大柄な男はサッと腰から剣を抜くと
マリモの前に剣先を向ける
「たかが獅子一匹。
恐れるに足らん。」
マリモも唸り声をあげながら
状態を低く構え
ジリジリと男との間隔を測る
力づくでも連れていくぞ!!」
しびれを切らした
小柄な男が雪乃に手を伸ばした
「イヤァッ!!」
雪乃が身をよじって抵抗した時
「グァオオオゥ!!」
大きな雄たけびとともに
壁の上から
巨大な獅子が飛び出し
雪乃の前に立ちはだかった
強靭な肉体に
引き締まった足
キャラメル色の豊かな立て髪
その首元には
金の糸で縁取りされた濃い紫の
旗が下がっていて
旗には翼を持つ女神が刺しゅうされている
それは
まぎれもなく
帝国第二皇子クリス・ムラドの紋章
雪乃は
自分を守るように
立ちはだかった獅子に抱きついた
「マリモ!!」
マリモも嬉しそうに喉を鳴らす
「な、なんだこの獅子は?!」
小柄な男は
マリモの姿に数歩後ずさる
大柄な男はサッと腰から剣を抜くと
マリモの前に剣先を向ける
「たかが獅子一匹。
恐れるに足らん。」
マリモも唸り声をあげながら
状態を低く構え
ジリジリと男との間隔を測る


