「…クリス様?」
と
その場に遠慮がちに響いた高い声
雪乃はハッとして
体を離そうとするが
クリスはされを許さず
そのまま
マントで雪乃を隠し
社交用の笑みを向ける
「アメリア…
なんの用か?」
突然の事に
雪乃は緊張が高まった
「はい。
ご無礼をお許しください。
ユキノ様が広間から立ち去る姿を見まして
ただならぬ様子を感じましたので
恐れながら
追ってまいりました。」
アメリアは
軽く頭を下げて答える
「それは苦労をかけたな。
だが
この通り姫は私の手元に
戻ってきた。
心配する事はない。
皇后陛下に伝えてくれ。
雪乃を連れてこのまま失礼する。」
恭しく目を細める
クリスの姿に
アメリアの頬が微かに染まる
「は、はい。
承知いたしました。」
アメリアの変化を気にすることなく
クリスは軽がる雪乃を抱き上げると
その場を後にした
颯爽と去っていくクリスの姿を
見つめていたアメリアの手が
強くこぶしを作る
「ユキノ・カ―シギ…。」
かみしめるように発せられた言葉と
睨むような鋭い視線を
雪乃は
みじんも感じることなく
クリスの心地よい腕の中にいた
と
その場に遠慮がちに響いた高い声
雪乃はハッとして
体を離そうとするが
クリスはされを許さず
そのまま
マントで雪乃を隠し
社交用の笑みを向ける
「アメリア…
なんの用か?」
突然の事に
雪乃は緊張が高まった
「はい。
ご無礼をお許しください。
ユキノ様が広間から立ち去る姿を見まして
ただならぬ様子を感じましたので
恐れながら
追ってまいりました。」
アメリアは
軽く頭を下げて答える
「それは苦労をかけたな。
だが
この通り姫は私の手元に
戻ってきた。
心配する事はない。
皇后陛下に伝えてくれ。
雪乃を連れてこのまま失礼する。」
恭しく目を細める
クリスの姿に
アメリアの頬が微かに染まる
「は、はい。
承知いたしました。」
アメリアの変化を気にすることなく
クリスは軽がる雪乃を抱き上げると
その場を後にした
颯爽と去っていくクリスの姿を
見つめていたアメリアの手が
強くこぶしを作る
「ユキノ・カ―シギ…。」
かみしめるように発せられた言葉と
睨むような鋭い視線を
雪乃は
みじんも感じることなく
クリスの心地よい腕の中にいた


