「ユキノ!
待っていましたよ。」


すると
ユキノを見つけた皇后陛下が
侍女を従えて嬉しそうに
歩み寄った


「本日はお招きいただき
ありがとうございます。」


ジャンから教わった通りに
膝を軽く曲げて頭を下げると


皇后は雪乃の姿勢を直し
挨拶と言わんばかりに
雪乃を抱きしめた


「堅苦しい挨拶などいりません。
会いたかったわ、ユキノ。」


体を離して
皇后は雪乃を覗き込む

クリスによく似た顔立ちと
その美貌に
雪乃は微かに頬を染める

「陛下。
そちらの姫君はもしや…?」


2人に声をかけてきたのは
流れるような金髪と
くっきりとした碧眼のまるで人形のような
美少女


「アメリア。」

皇后は少女を見てそう言うと

他にも広間で興味深そうにそちらの様子をうかがっていた
着飾った少女や淑女に目を向けた