城内に入ると
すぐに迎えの兵士がやってきて
雪乃をクリスから離した


「終わったら迎えに行くから
一人で行動しないようにしなさい。」


「はい。
お仕事がんばってくださいね。」


雪乃が微笑むと
クリスは満足そうに雪乃の髪を
一房とって口付け
見送った



私…
そんなに子供っぽく見えるかな?

これでも20歳だし
成人したし…


なんか
今の発言だと
すごく子供扱いされてるみたい…


それとも
クリス様がかなり年配とか?


いやいやいや…
あの顔で
それはないでしょ


…でも
うーん…皇后陛下ならクリス様の
歳を知ってるから聞いてみようかな?




そんなことを考えている間に
雪乃は大広間へと通されていた


吹き抜けの高い天井
大理石の巨大な柱が均一に並び
いたるところに
見事な像や浮彫のレリーフが連なっている


雪乃は思わず
目を見張った