AZZURRO

クリス様はたまに
スキンシップが激いよ


あんな綺麗な顔で迫られたら
心臓が持たないって…



一人雪乃が悶々としていると

ジャンが恭しく2人に近づいてきた


「お食事中、失礼いたします。
ユキノ様おはようございます。」


「オ、おはようございます。」


クリスの側近長官で帝国一の策士
と謳われた懐刀は
今日も涼しげな笑みを雪乃に向ける


「何事だ？」


「はい。
皇后陛下より、ユキノ様宛てに
書簡が届いております。」


「皇后陛下から書簡？！
私にですか？？」

ジャンの言葉に雪乃は
素っ頓狂な声を上げたが

「はい。」
ジャンはまるで気にする事なく
返事をする


「本当に皇后陛下からか？」

クリスが鋭い視線を
ジャンの手元にある書簡に向けた


「陛下の紋章が押してありますので
まず、間違いないかと。」

ジャンは
クリスに書簡に押された紋章を見せる

「確かに。
皇后陛下からの様だな。」


そのまま差し出されたクリスの手に
ジャンはそっと書簡を乗せた