それを見ていた
ブレイクがニヤリと口をゆがめた


そうか!
これがブレイクの狙いだったんだ!!


雪乃は
ここで初めて
自分がさらわれた意味がわかった


「皆…バカな真似だけはしないでくれ。
なんとか私が
もっと住み良い国になるように努力するから。」


最後のダメ押し
と言わんばかりにブレイクは優しい表情で
民を諭す


「ブレイク様は
もう十分俺たちのために尽くしてくれた。」


「そうだそうだ。
悪いのは皇后一人だ!」


「ブレイク様に即位を!
ブレイク陛下万歳!」


雪乃は民衆が口をそろえて
ブレイクを皇帝陛下に…

と叫ぶ様に

圧倒されて

ただ立ちつくしていた