雪乃はビクビクしながら
2人の会話を聞いていた


これからどうなるんだろう

牢屋に入れられるのかな…?

奴隷とか?
強制労働?

ナチスドイツのユダヤ人強制収容所
の様な所に入れられる自分を想像して
思わず身震いする


でも

何があっても

生きなきゃいけないんだ…


思い浮かぶのはクリスの言葉

『必ず助ける』


不安はあったが
クリスの言葉を思い出すと
底知れぬ熱い思いがこみ上げ
雪乃はこぶしを握り締めた



「詳しい事は後で話す。
それよりもコレを休ませてやってくれ。」


「はっ。
では、…姫君、こちらへ。」

ハビエルに促されて歩き出した雪乃の背中に
ブレイクの至極妖艶な声がかかった

「逃げ出そうなどと思うな。
そんな事をすれば…地獄のような生活が待っているぞ?」


くっくっ…
と喉を鳴らして笑うブレイク

雪乃は
怖くて振り返る事が出来なかった