でも

裏を返せば


会えない時間は全て
この女と子供と一緒にいたわけで


私は


いつでも


二番目だったんだ…




雪乃は
今にも泣き崩れそうな
体を
必死に奮い立たせた



「…わかりました。

ご迷惑をおかけしました。
もう二度と会いません。」


そして
静かに口にした


「…当たり前でしょ?
知らなかったとはいえ
不倫は不倫なんだから!!

次何かあったら
訴えるわよ!

行くよっ!!」


女がものすごい剣幕で
まくしたてると
彼を連れて
去って行った



彼は

一度も雪乃に振り返る事もせず


冷たい視線を向けたまま

彼女に寄り添うようにして

歩いて行った